UX KANSAI #6 ユーザー情報の可視化と日本絶滅。

平成29年10月7日 曇り時々雨

 

モノからコトへの時代に向き合う。

今日は終日大阪にてインプット。教える方ではなく学ばせてもらう方の研修で、UX KANSAI主催の1年間通して行われている講座に昨年に引き続き参加しており、大手家電メーカーや神戸最大の上場企業である医療機器メーカー、日本最大手のWeb関係の会社からフリーランスとなって活躍されている方など、時代を先取りし、引っ張っていく気概にあふれた若きデザイナーやエンジニアにおっさん一人混じって学ばせて頂きました。

超簡単に説明すると、UXとはユーザー体験のことで、マーケティングの大家、コトラーが時代の進化と共に「ユーザーのニーズはモノではなくコトに移行している」と言われて久しいですが、その理論が正しいのならば供給側は顧客の求める体験をサービスや商品に反映させるべきで、あらゆるものが一瞬のうちに陳腐化してしまう今、次の時代を見据えるならば顕在化してない体験としてのニーズを満たすデザインを考え、生み出さなければなりません。私がUXデザインの理論を学ぶ理由です。

 

 

建築業界こそ体験について学ぶべき

この研修に参加されている方の職種は多岐にわたっており、プロダクトデザインやウェブデザインなどを手がけるデザイナーやプロデューサーを中心に新聞社や学生さんまで幅広い人が集い、今の時代に即したデザイン・サービスを生み出す考え方について熱心に学ばれています。しかし、残念ながら建築業界からは私ただ一人でやっぱり最年長、若干の場違い感もありながらも意識高い系女子に混ぜてもらって楽しく学ばせて頂いております。(笑)

それにしても、住宅という非常に重要で長きに渡る“体験”を供給する建築会社が全くUXデザインに興味を示すことなく、関西で唯一UXの思想と実務的な方法論をワークショップを通して体系的に学べるこの研修に2年続いて私しかいないという事実には驚くばかりというか、残念というか、不思議な感情さえ浮かびます。ま、逆に考えると大きなチャンスというコトなのかも知れませんが、、笑

 

 

ペルソナを作っても意味ないじゃん、の理由。

今日のカリキュラムは「ユーザー情報の可視化」というテーマでペルソナ/シナリオ法の効果と作成方法のレクチャーを受け、実際に複数の被験者を選んでユーザーインタビューを行いました。ヒアリングした内容を上位下位関係分析法を用いてユーザーの本質的欲求価値を炙り出して、最終的に顕在化していないニーズを満たすサービス・デザインに落とし込み、サンプル企業へのプレゼンテーションにまとめます。商品開発やマーケティングを組み立てるにあたりペルソナを作って顧客の対象を明確にするというのは今では随分と一般的になりましたが、あまり効果を感じられないと多くの方が言われますし、実際にペルソナを明確にしたから大きく売り上げに貢献できたというのもあまり聞きません。講師の浅野先生はその理由を、

  1. 「ゴム製ユーザー」という対象を特定しているようで実は明確になっておらず、伸び縮みするようなペルソナしか作らないから。
  2. ペルソナという対象を作っても利用状況まで明らかに出来ていないこと。
  3. インタビューと分析の精度が悪いから万人受けをするようなありきたりの発想におちいる。

と一刀両断にされておられました。(笑)

 

 

ゴールダイレクテッドデザイン

ペルソナ/シナリオ法はあくまでもUXデザイン、HCD(人間中心設計)の一つの過程であり、それだけで成り立つものではないとのことで、ユーザーインタビューの精度を上げること、その後の分析で表面に現れないニーズを見つけ出すことが出来ればユーザーが抱える潜在的な不満や問題を解決するソリューションを提供できるサービス・商品の開発の入り口に立てるとのことでした。ペルソナが目指すゴールを決める、ゴールまでのシナリオを考える「ゴールダイレクテッドデザイン(目標主導型設計)」の考え方と共にセミナーの冒頭でこの分析法の利点を示されました。

  1. ユーザー情報の理解の促進
  2. コラボレーションの促進
  3. 一貫したユーザー評価

一人ではなく複数人でサービス・商品を作る場合、顧客対象が明確になっていれば、誰もが対象ユーザーを意識することができる、異なる分野間とのコラボレーションもしやすくなるのと評価の対象がブレないことで良し悪しの判断もつきやすく改善案を考える際もスムースになるとのこと。中途半端なペルソナではなく、正当な手順を踏まえて作成すれば全く違う価値を生み出せることを改めて認識させられました。

 

 

師匠と弟子モデル

ペルソナを作るに限らず、私たち建築業界でも顧客のニーズを聴き取るインタビューは非常に重要な仕事というか、ものづくりの根幹である設計、プランニングの肝と言っても過言ではありません。今回、改めて「師匠と弟子モデル」に代表されるインタビューの方法論を学び直せたのは非常に良かったと思います。備忘録がてら、インタビュー10の心得について、以下の転載させていただくと共に、お客様の本当のニーズを聞き出すというより引き出せるように精進したいと思います。

  1. 何を知るための調査か明確にする
  2. ラポールの形成が大切
  3. 共感と理解を忘れない
  4. 誘導しない
  5. 生活者はニーズを語るプロではない
  6. 被験者に弟子入りする
  7. 生活者は平気でウソをつく
  8. なぜを繰り返そう
  9. 被験者の過去・現在・未来をタイムトリップしよう
  10. 百聞は一見に如かず

出典:インフォバーン 井登友一

 

 

日本人はすでに“絶滅危惧種”

そんなこんなで、今回も非常に内容の濃い研修を受講させていただきました。次回からはいよいよサンプル企業に対してプレゼンテーションを行う実際のサービスを具体的に固めていく作業に進みます。楽しみなのはもちろんですが、今日のユーザーインタビューから上位下位関係分析でのニーズの炙り出し、そしてカスタマージャーニーマップくらいはそろそろ建築実務で使えるように社内に落とし込まなければならないと思っています。実践無くして、学びに価値なし。ですからね。(笑)

セミナーの最後に私たちの気持ちを引き締めるかのように浅野先生が紹介されたのは「未来の年表」に書かれているこのままいくと確実にやってくる「未来の事実」について。改めて日本の人口減の現実を見直して決して明るくはない未来に向けて、自分たちにできることを精一杯しなければ。と感じるとのと、やっぱり本質的な価値を探求し、ユーザーに提供できるように精進しなければと思った次第です。

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『未来の年表』の著者が伝えたい人口減少の危機
http://www.sankei.com/life/news/170705/lif1707050043-n1.html

 

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